姪からの贈り物
父の91歳の誕生日会を家族でお祝いしました。父はケーキが食べられないので、姪が選んだ31アイスクリームに「91」のロウソクを立て、父が吹き消しました。アイスクリームやプリンなど、父が食べられるものを囲んで、あたたかな時間になりました。

お開きになり、夜遅くに弟のお嫁さんからLINEが届きました。そこには、帰りの車の中で高校生の姪が口にした言葉が書かれていました。
「おばちゃんの介護の中に“愛”を見た」
私はその場にはいなかったので直接は聞いていません。けれど、あとから知ったその言葉は、私にとって思いがけない贈り物になりました。

私はただ日々、父母の介護に向き合っているだけで、特別なことをしている意識はありません。けれど、無意識の中での姿を姪が「愛」と受け止めてくれたことに、胸が熱くなりました。
介護は特別なものではなく、子育てや仕事や看病と同じように、日々の営みのひとつだと思っています。その中に「愛」を感じてくれたとしたら、それは私にとって思いがけないご褒美のようでした。
そしてこの言葉は、私だけでなく、父にとっても、家族にとっても、ワンチームで介護を支えている私たち全員にとっても、大切な贈り物になったと感じています。