「もう頑張らないで」─ せきとめていた涙が流れた日
疲れた時、てっとり早い休息にYouTubeを開くことがあります。特に何を見るでもなく、ただぼんやりと流れてくる音や映像に身をまかせて。その日、何気なく流れてきた一曲に心がふるえました。
♪ きみは頑張ってるよ、誰がなんて言おうと
(ASA「もう頑張らないで」より引用)

その一言を聴いた瞬間、心の奥にせき止めていた何かが一気にあふれ出しました。涙がとまらなくなり、しばらく声も出ませんでした。ただ、胸の奥からごーっといううめきのような泣き声が漏れ続けていました。そんなふうに泣いたのは、いつぶりだったでしょう。
その涙の理由は、たぶん介護だけではなかったと思います。不安や孤独、自分でも整理できていなかった想い── いろんなものが、まとめて押し寄せてきたのだと思います。
私はきっと「君は頑張ってるよ」って、誰かに言ってもらいたかったんですね。でも私は、それを誰かに求めることもなく「もっと頑張らなきゃ」と、自分に言い聞かせていたのかもしれません。それどころか ── そんなふうに言ってもらいたいと願っていることにさえ、気づかずにいたのです。
介護の毎日は、気づけば自分を後回しにしている日々の積み重ねです。
「もっとできるはず」と思ってしまう自分、
「まだ足りない」と責めてしまう自分、
「泣いてはいけない」と我慢してしまう自分…。

でも、あの歌は言ってくれました。泣いてもいいんだよ。もう頑張らなくていいよ。その言葉に、ようやく私は許された気がしました。音楽って、本当に不思議ですね。たった一言が、張りつめた心にそっと触れて、涙が押し流して、癒してくれる。
もし、今このブログを読んでくださっているあなたが、「もう頑張れない」と感じていたら ── どうか自分を責めずに、少し立ち止まってください。泣いてもいい。休んでもいい。あなたは、ちゃんと頑張ってるよ。