サングラスを外したら

秋の実りの便りをいただきました。ひと粒ごとのシャインマスカットの輝きに、季節の恵みとやさしいぬくもりを感じています。その甘さに心満たされながら、ブログを書き続ける中で、ふと気づいたことがあるのです。

同居を始めたころ、私の心に“介護”という名前の種がまかれたようでした。戸惑いと不安におおわれ、しばらくは暗い土の中にじっとしているような思いでした。

けれど、朝ごとにあさつゆの雫が、こころも種も柔らかにし、神さまのあたたかな光を受けて、皮が剥がれていき、緑の芽がそっと顔を出すようになってきました。

新しいことが心にまかれるとき、最初は不安や拒否感があって、まるで“アレルギー反応”のように落ち着かないこともあります。でも、それも芽吹きの準備だったのだと思います。

そして今――
神さまの光がやさしく差し込むと、介護も老いも少しずつ見え方が変わってきます。暗い色のサングラスを外すときのように、世界が少しずつ明るく映り出し、気がつけば、自然と笑っている自分がいるのです。

季節は実りの秋。でも私の心は芽吹きの季節。
小さな芽を大切に育て、感謝を栄養にして、下にしっかりと根を張りながら、やがて花を咲かせ、実を結ぶ日を楽しみに思っています

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