「父をリスペクトしています」−家族で伝える敬老の日の思い

9月の風に、少し秋の気配を感じるようになりました。敬老の日が近づくと、ふと心によみがえる出来事があります。

5年前のことです。弟が父を、昔よく連れて行ってもらった思い出の公園へ案内しました。緑の中で並んで撮った一枚の写真に、弟は「父をリスペクトしています」と言葉を添えてFacebookに投稿したのです。

するとたくさんの「いいね」が集まり、父の旧友や父をよく知る弟の友人、さらには遠くアメリカに住む友人からも温かいメッセージが届きました。画面を見ながら、父の歩みが、人々の記憶にやさしく息づいていると感じました。

家族のなかで素直に「尊敬しています」と伝えること。それだけで心があたたまり、その思いは家族を越えて、周りの方々にも届いていくのだと知りました。父が多くの人に大切に思われていることを、私自身もしみじみと実感しました。

今も私は父に向かって伝えます。「お父さん、リスペクトしていますよ」と。父は少し驚いたように、「ほう、あなたリスペクトって知ってるの?」と返してくれます。そんなやり取りが日常の中にあることを、私は大切に思っています。

敬老の日。改めて心から伝えます。
お父さん、子どもたちみんなが、あなたをリスペクトしています。そして母へも――、私たちの尊敬と感謝は、これからもずっと変わることなく続いていきます。

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