姉の帰省、そばにいてくれたあたたかな時間で
姉から「帰るね」と連絡があると、つい「掃除をしないと」「布団を干さなきゃ」「食事は何を作ろう」と、慌てる自分をまるでイベント前の母親みたいに感じます(笑)。
けれどいざ顔を合わせると「よく来てくれた」と心から嬉しくなり、自然と気持ちが弾んでいきます。帰省した夜には、枕を並べてまるで修学旅行のように語り合いました。介護のことも気負わずに話せて、普段は流してしまうようなこともすっと言葉にでき、私にとってご褒美のような時間でした。

姉は掃除がとても上手で、遠慮して「そこはいいよ」と伝えても、気がつけば家の中がすっきりと整っていて、その空間を見ると私も嬉しくなります。母も姉がそばにいると嬉しいようで、普段より食が進み、会話も弾んでいました。その様子に私の心もふんわり温かくなりました。
父は、コロナや心不全や誤嚥性肺炎を何度も繰り返し、一度は天に召されるのではと思うほど緊張した日々もありました。家族は祈り、見守りながら過ごしましたが、感謝なことに持ち直し、今は弱さは残るものの、元気な声で挨拶できるまでに回復し、家族も心から安堵しています。

そんな日々の中で、姉や弟、弟のお嫁さんと私も、心がさらに一つになっていったように思います。一緒にすごした4日間、本当にありがたかったなぁ。
帰りの新幹線の中から届いた姉のメッセージには、「大変お世話になりました。楽しかったです♪ また会えるのを楽しみにしています。いつもお疲れさまです」とあり、その言葉を読みながら胸がじんわりしました。
介護に限らず、子育てや仕事など、それぞれの場でいろいろな思いを抱えながら歩んでいると、誰もが「そばにいてほしい」と感じる瞬間があるのではないでしょうか。子どもに、友達に、パートナーに、同僚に、そして両親に――「そばにいるね」と伝え合えることは、大きな支えになります。
そして、弱さや孤独をおぼえているときにも、気がつかないかもしれませんが、神さまがそっと「そばにいるよ」と寄り添ってくださる。その思いが、これからを歩む私の力になっています。